:::「今日のみゆき」は、妻みゆきの日記です:::

【2005年9月版】 政治家妻みゆき

09/30
 うちの区に、新たに「都市型災害対策緊急部隊」が発足しました。

 9月4日に発生した集中豪雨の反省を踏まえ、従来の対策に上乗せして結成されたものです。

 メンバーは、区内近隣在住の男性職員128人。「情報隊」「電話対応隊」「ホームページ隊」などなど細かく役割分担が決められています。大雨洪水警報が発令された時に活動することになります。

 ところで・・・今年7月23日、最大震度5強の地震が起きたとき、災害対策住宅に住む東京都のお役人さまの中で、呼び出しに気づかず出動しなかった人が多数いた問題が発生しましたが・・・その時の連絡ツールは、今となっては懐かしいポケットベルでした。

 うちの区は、携帯電話のメールで招集をかけるシステムになっています。今回の被災時は、防災無線の充電ができなくて困ったそうだけど・・・充電切れにならないように、これからはバッテリーの予備も、しっかり準備しておかないといけないですね。
09/28
 いま、東京都と東京23区の間の役割分担(財源配分)の問題が議論されています。

 たとえば、東京都は「他の政令指定都市では、動物園や博物館などを経営しているが区はそうではない」というような理屈で、23区側もそれらの維持費を負担することが必要だと言っていたりします。

 でも、「都立施設」の維持費をどうして23区のお金で払わないといけないのか、全然理解できないし、どこの県でも、県立施設は、県のお金で経営しているはずなのだけど・・・

 ところで・・・都立上野動物園に嫁入りしていたシュアンシュアンが実家(メキシコ)に帰ってしまいました。

 上野動物園に滞在していた約2年間に、3回も人工授精をしましたが、残念ながら妊娠しませんでした。ラテン系でおてんばなシュアンシュアンと中国生まれで神経質なリンリンの相性は良くなかったようです。

 日本が所有しているパンダは、上野動物園にいるリンリンだけです。神戸と和歌山にいるパンダは中国からレンタルしています。ちなみに、レンタル料金は年間約1億円。

 このままリンリンに子どもができなければ、上野動物園からパンダは消えてしまいます。でも、財政難の東京都にそんな大金を払う余裕はない・・・

 いつまでもパンダにばかり頼らないで、旭山動物園(北海道旭川市)のように、魅力ある動物園の運営を考えなければならないのですが・・・どこの自治体も財政難だけに、他人のサイフをあてにする傾向がますます強くなっているわけです。

 ちなみに、都税収入の約4割は、本来、区税収入であるもの(固定資産税など)によって占められてます。ヘンな話なのだけど、東京都特有の現象です。
09/26
 愛知万博が終わりました。

 来場者は2,205万人。目標の1,500万を大きく上回ったことが好意的に報道されていましたね。

 ところが、万博が終了した途端、1,000億円もかけて建設した例のリニア・モーターカーは、さっそくガラガラになっているようです。

 「負の遺産」にならなければいいのだけど・・・。

 さて、先日、石原慎太郎・東京都知事は、2016年以降の夏季オリンピックを東京に招致したいという意欲を表明しました。

 でも、こういうイベントの誘致って、よく考えた方がいいと思います。大阪万博(1970年)の入場者数は、6,422万人でした。それが大阪花博(1990年)では2,312万人になり、今年の愛知万博(2005年)では、さらに来場者が減少しています。

 政治家は、とにかくイベントが大好きだけど、過去の「オリンピック効果」と同じ効果を期待するのは危険だと思うんだけどな。冷静に議論すべき問題だと思います。

 とにかく東京スタジアム建設(現/味の素スタジアム)の二の舞だけは避けるべきで・・・イベント契機に「負の遺産」が増えないように、注意しないと。
09/24
 今年は国勢調査の年です。すでにテレビコマーシャルも流れてますよね。

 国勢調査はどんなことに利用されているかというと・・・

 たとえば、議員定数を決定したり、各地方に配分する地方交付税交付金の金額を決定したりするときの根拠になってます。学術調査の基礎データにも使われることが多いです。

 というわけで、国勢調査は、10月1日の国内在住者であれば、天皇ご一家も、外国人の方も、ホームレスの方も、みんな調査対象になっています。

 ただ・・・個人情報に対する意識が高まっているので、今年はこれまで以上に調査活動の難航が予想されています。

 たしかに、いきなり見ず知らずの方が家に来て、「書いてください」と言われても困る・・・という意見をよく耳にします。詐欺事件も多発しているので不安を感じる方も多いようです。あまり現代的な調査方法でないことも事実だし、そんな批判も当然だと思います。

 でも、なにも回答しないままでいると、どんな人が住んでいるのか根掘り葉掘り聞き込み調査をされたり、深夜・早朝に何度も訪問されたり・・・そんな原因を自らつくることになってしまいます。

 とはいえ、見ず知らず方に手渡しするのが不安ということであれば・・・原則外ではあるけれど、お役所に直接郵送or持参提出する方法も検討してみてくださいね。
09/22
 今年配布された地域防災計画のあらましを再確認してみました。昨年策定された地域防災計画の概要版です。

 よくお問い合わせをいただく初動体制や被害想定などは
すでにその中に明記されてはいるのですが・・・

 それでも、今回のような規模の水害は想定外であったことを再認識させられます。1時間に112ミリもの雨が降ってしまうと、地震以上に対応が難しいのですね・・・

 今年は阪神淡路大震災10周年でした。また、昨年は新潟中越地震やスマトラ島沖地震など大地震が発生していたこともあって、関心が「地震」に向きがちでした。

 コンクリートとアスファルトだらけになってしまった大都市において、時間最大112ミリもの豪雨が発生した場合の「備え」は何が適切なのか、トンネル(貯水池)を掘り続けるだけでいいのか、考え直さなければならないと思います。
09/20
 うちの区独自に絵本を創りました(ココロマメ/朗読CD付き)。

 もっとも、絵本というには絵が少ないので、絵本とは言い難いけど・・・それでも児童館や保育園などに配置されていることからもわかるように、子ども向け読本です。


 もともとは『生活マナー・しつけ読本』をつくるという理由で予算化されていたものなのだけど、「楽しみながら読める内容にしたほうがよい」とのことで、その趣旨を失わないまま物語スタイルのものに変更したのだそうです。

 規範意識の大切さや、自分と同様に他者も大切であることを学ぶ冊子ということになっているんだけど・・・たしかに、大人にとっては「なるほど〜」と思う結末なのだけど、子どもにとっては、どうなのかな・・・?

 メッセージ的には、120万部超の大ベストセラー・菊田まりこさんの『いつでも会える』に少し似ています。しかも、こちらの作品のほうが、意図したメッセージがよく伝わっている気がします。

 お役所が関与しても、それでベストのものができるわけじゃないんですよね。「官から民へ」という言葉もあるけれど、お役所が関与して、あえて税金でつくる必要のある読み物だったのかどうか、なんだか考えさせられてしまいました。

    

 ところで、この絵本を読む前に、たまたま中学校の教科書を読んでいたのだけど・・・驚いたけれど、この絵本と教科書って、字の大きさや行間があんまり変わらないんですね。

 中学教科書の内容が薄すぎるとは言わないけれど、中学生用の教科書も、この絵本と同じくらいルビだらけ。写真や挿絵の数に至っては、この絵本よりも、ずっと多いもんなぁ。
09/18
 今回の集中豪雨では、やはり高齢者世帯に大きな影響が出ました。

 時間最大112ミリの降雨量は過去最大。2位の2倍近い降雨量だったわけで、それだけ影響も甚大でした。たしかに、1時間に112ミリも降ってしまうと、荷物を整理する間もなく・・・あれよあれよのうちに浸水してしまったというのが実際だったわけです。

 過去の経験から考えても、まさかこれほど大量に雨が降るとは思いもせず・・・各世帯にゴムボートが用意されているわけもなく、逃げるのがやっと・・・

 これまで地震対策については、本当によく議論されてきたけれど、これからは災害弱者の水害対策も同じように考えなければならないことを痛感させられます。

 ちなみに、明日は「敬老の日」です。
09/16
 先日の集中豪雨では、電車がストップするという事態も発生しました。

 今後は、震災だけでなく、水害でも帰宅困難になる事態が発生するかもしれません・・・ますます帰宅困難者(帰宅難民)対策に力を入れる必要が出てきました。

 そんな中で、首都圏8都県市とフランチャイズチェーン9社(コンビニなど)が災害時における帰宅困難者支援に関する協定を締結しています。

 右のシールを貼っているお店が目印です。「水道水やトイレの提供」「地図等による道路情報」「近隣の避難場所に関する情報提供」などの支援を公約しています。
(写真)災害時帰宅支援ステーションの目印

 ちなみに、8都県市とは、首都圏の4都県(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)と、県並みの権限を持つ4政令指定都市(横浜市、川崎市、千葉市、さいたま市)のことです。このように力を合わせてできることは、どんどん進めていくべきと思います。
09/14
 都市型水害の問題は、この日記でも繰り返し話題にしてきたけれど・・・
→最近では、5月27日の日記など

 選挙期間中の9月4日、うちの区内は1時間に112ミリという想定外の集中豪雨に遭い、多数の床上床下浸水等の被害が発生しました。災害救助法の適用を受けました。

 半地下式の建物だけでなく、比較的新しい区立施設や学校にも被害が発生し、影響が出ています。9月14日現在確認されている浸水被害は2,244件(床上浸水1,155件/床下浸水661件/土間上浸水428件)ですが、依然調査中。確認件数はさらに増えそうです。

    

 人口52万人(約29万世帯)からすると、一見、被害件数は少ないようにも見えるけれど、ごく短時間に浸水し、対応が間に合わなかったため、被害は広範囲に及んでいます。

 水門がなかなか開かなかった、電話が殺到して連絡がつかなかった・・・などについて、いま、議会でも大きな問題となり、審議されているところです。

 見舞金・義援金をお寄せくださったみなさんに深く感謝申し上げます。
土のうの貸出や排水ポンプの購入費を助成します

    

 地表の大半をアスファルトで覆われている都市部では、雨水の処理が大きな課題になっています。しかも、気象状況の変化によって、うちの区周辺では、近年、短時間にスコールのような大雨が降るようになって・・・本当に困った状況になってきています。

 「土」「自然な水循環」を取り戻さないと根本的な解決は難しいと思うし、同じことが何度も起こってしまうと思うのですが、それを東京23区内に求めるのは難しく・・・

 まず、危険度の高い場所や半地下構造の建物などにおいては、浸水被害対策として、土のう(写真)や排水ポンプを用意しておくことが不可欠です。うちの区でも、補正予算を組んで、後押しすることが予定されています。
09/12
 衆院選が終わりました。結果は自民党さんの圧勝でしたね。もちろん、自民党が勝つとは思っていたけれど、ここまでの大勝とは想像外でした。

 ちなみに、東京の自民党さんは全員当選。それどころか、比例代表の名簿登載者数が不足してしまい、社民党さんに議席を譲ることに・・・。誰もここまで大きく勝つとは予想もしなかったということなんでしょう。

 与党全体では327議席に。与党だけで3分の2の議席を確保したことになります。これで参議院がどんな反対をしても、衆議院の特別多数決(3分の2の賛成)で必ず法案が可決します。郵政民営化法案も、大きく見直すまでもなく、成立が確実ですね。

 それにしても、小選挙区制による選挙と、大選挙区制や純粋な比例代表制による選挙では、全然違う選挙結果が出るということを今回ほど実感させられたことはありません。

 もちろん、うちの区の議会が多党制なのは、大選挙区制だからなんですよね。


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