:::「今日のみゆき」は、妻みゆきの日記です:::

【2006年3月版】 政治家妻みゆき


3/28
 ついに高額納税者の公表(長者番付)が廃止されることになりましたね。

 高額納税者の住所・氏名の公表は、防犯対策面でも空き巣被害を呼び込む要因になっていたので、プライバシー保護の観点から、ずっと課題となってきました。

 高額納税者顕彰ならともかく、ああいう形で「さらし者」にするのは問題だと思うし、ようやく法律が時代に追いついたような気がしています。(→2005年5月17日の日記へ)

 もっとも、今年は定率減税が段階的に廃止されるなど、負担増ばかりが目立つので、そんなニュースを小さくするために「改正の目玉」が必要だっただけかもしれないけれど・・・
3/26
 うちの区は、全国でも数少ない住基ネット非接続の自治体です。

 個人情報保護関連五法の成立に伴って、全国の自治体には住民基本台帳ネットワーク(住基ネット)への法的参加義務が生じているのだけど、住基ネットの安全性に不安がある段階での参加は区民の選択に委ねるべきとする考え方をとっています。

     

 先日、この問題に関する訴訟ついて、東京地裁の判決があり、うちの区が全面的に敗訴する結果が出てきました。

 なかなか悩ましい問題なのだけど、この問題については、うちの区からの転出者に対してだけ本人番号の二重付番(二重登録)が発生していたり、うちの区の区民だけが窓口で別対応を余儀なくされる状態が一部発生していることは否定できません。

 もう少し迅速に判決が出るといいのだけど。どちらにしても、問題が深刻化しないうちに解決を図るべきだと思います。まだネットワーク化によって提供される一般サービスが少ないからいいけれど、増えてくるようなことがあると・・・
3/24
 都内の都立公園にも、4月から本格的に民営化方式が導入(正確には指定管理者制度が導入)される予定になってます。

 もっとも管理する団体は、もっぱら「財団法人東京都公園協会」なので、結局今までと同じ団体が管理することになりました。

 これまで単に業務を委託されていただけだったのが、今後は「行政権限の代行」まで行います。より民営に近づくわけだけど、さて、どんな手腕を見せてくれるか・・・

 当初の事業計画書によれば、花の開花時期等のピークシーズンに応じて、魅力的な飲食店を出店させたり、ケータリングサービスを実施することが打ち出されていました。しかし、私が気になったいたのは貸ボート場・・・

 写真は都立善福寺公園内の貸しボート場。なかなか人気もあったのだけど、昨年休止されたまま、しばらく放置されていたんですよね。

     

 俗に「井の頭公園で一緒にボートに乗ったカップルは別れる」って伝説があったけれど、善福寺公園にはそんな伝説はなかったし、なんとか復活を・・・と願っていたのだけど、さっそく今週末から限定的ではあるけれど再開されることになりました。

 ボートがなければ公園の魅力も半減してしまうし、よき再出発になったと思います。まずは、新生「東京都公園協会」のお手並み拝見ですね。
3/22
 予算議会でのエピソード。

 今回の議会では、お役人さま側の執行部側、つまり行政側から議員側にヤジが飛んだことが、議会運営委員会で問題になりました。

 「ヤジは議会の華」というけれど、たしかに、かなり珍しい事件みたいですね。

 強力な行政権・執行権を持つお役人さまの立場から発言妨害的にヤジを飛ばすのは、民主主義のあり方に関わる大問題・・・というわけで、議題となったようです。

 最近、議員からのヤジが非常に少なくなっていたので、ヤジが目立ったのは事実みたいだけど、驚いたのはヤジられた方(共産党さん)から問題提起があったわけでなく、当事者でない議員さん(いわゆる与党会派の議員さん)から、この問題が提起されたことでした。

 議会運営委員会は、いつも予定調和で運営されていて、突発的な爆弾発言が出てくることは極めて異例。それだけに水面下でも、あれこれ話題は尽きなかったようで・・・

     

 問題のヤジは、予算案に対する各会派・議員の意見開陳(討論)中に発生しました。

 その日は、藍綬褒章(地方自治功労)受賞の大先生の発言の重みを実感した一日だったようです。 いろいろ紛糾したみたいだけど、最終的には、どんな人であれ、見苦しい不規則発言は慎むよう再確認されたうえで、一件落着となったようです。

 たしかに、日ごろ「傍聴人は静粛に・・・」と注意しているのに、内側にいる議員やお役人さまが騒ぎ放題なのでは説得力に欠けますよね。
3/20
 生活保護費の支給が増えています。

 うちの区でも、生活保護の支給額が100億円を超えています。10年前の倍以上です。

 でも、まだ少ない方。うちの区と同じ人口規模のI区は200億円超、やや人口の多いA区は300億円超の支出を余儀なくされています(受給者の過半数は60歳以上の方です)

 ちなみに、平成17年度の基礎年金(国民年金)支給額は月額6万6,208円。東京23区内で生活保護(生活扶助)を受けた場合の基準額を下回っています。基礎年金より保護費のほうが高いのでは、国民年金を納める気がなくなってしまうのも当然かもしれません・・・
3/18
 以前、うちの区の特別職の費用弁償が全額非課税になっているとして、うちのひとが、議会でこんな話題を取り上げていたことがありました(抜粋)。


 先日、私は監査委員を含む区の特別職に支給されている費用弁償が全額非課税となっている違法状態について、告発し、外部監査を求めた。
 ところが、なぜか外部監査は実施されず、代わりに内部の監査委員が監査を実施することになった。
 しかし、本件は監査委員の利害関係事件ではないか。(地方自治法は監査委員に利害関係事件の監査を禁止している)監査委員は自己及び自己の業務に直接利害関係を有する事件については、監査に関与できないはずであるが、一体どういうつもりなのか。
 代表監査委員の場合は、費用弁償を受けていないため、利害関係者ではないと考える。
 代表監査委員は監査委員に対する費用弁償の支給事務を処理しているではないか。
 支出事務について、代表監査委員は関与していない。


 ありえない答弁で、笑っちゃったんだけど、今は昔の話です。

 今回、うちの区で、通常議会における費用弁償が廃止になりました。

 これまで議員の収入は、報酬と費用弁償の二本立てだったのですが、基本的に報酬一本に。今回の改正で、うちの区の議員は、東京23区内でいちばん手取り収入の少ない議員ということになりました・・・。

 やーっと、この段階まで到達したのだけれど、実はまだ他の非常勤特別職(教育委員、監査委員、選管委員など)の費用弁償が手つかずになっています。
3/16
 先日、東京都議会が、2016年の「第31回オリンピック競技大会の招致に関する決議」を可決したことがニュースになっていましたが・・・

 「つきましては、貴議会においてオリンピック招致決議を行う際の参考として例文を送付させて頂きます」という案内文が東京都議会から送られてきました。

 どうやら都内の地方議会に働きかけて、どんどん決議して盛り上げてもらおうという作戦みたいです。

 ところが、東京23区内のほとんどの議会で、特別な決議をする予定はなし・・・

 東京都議会の決議においても、退席者や反対者が出たほか、賛成はしたものの条件をつけた会派もあったけれど、こんなところでも盛り上がりには欠けているみたいです。
3/14
 うちの区でも、いま議会の予算審議が行われています。

 予算審議は、3月末までに審査を終了しなければならないので、だいたいどこでも時間に制限を設けて集中的に審議されることが多くなってます。

 うちの区の場合も、一人あたり1時間4分の時間を、テーマごと&各会派ごとに分割する形で時間割を組み、審議が進められています。

 それなりの時間をかけて審議をするのだけど、それでも予算審議は、すべての分野を対象に審議をするので、どうしても散漫になりがち。テーマによっては議論が深められないまま審議が終了してしまうことも多いのが悩ましいところですね・・・。

     

 議会の質疑時間の計算方法には「往復方式」と「片道方式」の2種類があります。

 質問者の持ち時間を質問時間だけでカウントするのが「片道方式」で、答弁時間も含めるのが「往復方式」です。国会の場合、衆議院は往復方式、参議院は片道方式で行われてきました。でも、参議院でも、往復方式に変える可能性が出てきたみたいですね。

 片道方式は、実際に質問に使うことのできる時間が公平で確実です(人頭割)。ただ、審議時間が延びたり進んだり、予定時刻に順番が回ってくるとは限らないのが欠点です。

 一方、往復方式では、計画通りに審議が進むのでテレビ放映には向いているけれど、答弁する大臣やお役人さまが、わざと意味不明の内容の答弁をダラダラ演説調で話すだけで簡単に質問妨害ができてしまうので、野党にとって非常に不利な質問方式です。

 ちなみに、うちの区の予算・決算審議は「片道方式」が採用されています。厳格に時間制限されてしまう予算と決算の審議は、なんだかとっても窮屈そうだけど、うちの区の場合は片道方式なのが、まだ「不幸中の幸い」です。
3/12
 うちの区の「アニメーション・ミュージアム」が1周年を迎えました(→2005年3月16日へ

 いちおう、うちの区では観光資源にしたい・・・ということで、昨日から2日間「1周年まつり」のイベントが開催されました。

 そこで、先日、一足先にアニメーションミュージアムに足を運んでみたのですが・・・やっぱり来館者は私たったひとりで貸し切り状態でした。

 1日先着50セットしか貰えないアニメの原理工作セットをありがたく頂いてきました。

 こんな閑古鳥が鳴いている状態で大丈夫なの?と心配していたのだけど、さすがにイベント時の来場者数は多いみたいで、年間の延べ入館者数5万人を達成した模様です。

 しかし、オープンした当時は1万人を超えていた来館者数も、最近では月2,000人台に。12月でさえ2,488人なので、先行きは厳しそう・・・。
来館者数 8月 3,491人
3月 10,694人 9月 3,068人
4月 3,584人 10月 2,682人
5月 6,912人 11月 2,875人
6月 2,744人 12月 2,488人
7月 3,675人 1月 2,507人

 というわけで、入館料は来年以降も無料になることになりました(条例改正。いままでは開館記念として特別に無料になっていただけで、条例上は料金が定められていました)。

 著作権法38条の関係で無料のままにしておかないと困る・・・とお役人さまは表向きに説明しているのだけど、それだったら最初から条例で無料にしていなきゃおかしかったわけで、なんだか苦しい説明だったりします・・・(→2005年10月30日の日記へ
3/10
 横浜市が一部行政視察の受け入れを有料化したというので話題になってますね。

 料金は基本料金1人90分で5,000円。1人増えるごとに1,000円を追加徴収し、時間延長する場合も追加徴収するそうです。もちろん、有料化する自治体は全国初です。

 行政視察そのものを一種の観光資源にしている自治体もある中で、お役所が頑張らなくても観光客が自然に集まるヨコハマだからこそできるのかもしれないですね。

 ノウハウも知的財産と思えば納得だけど、横浜市のお役人さまや議員さんが他の自治体に調査に出かける時はどうするのかなぁ。相互主義ということで、今後、うちでも横浜市の人から問い合わせを受けた時だけは料金を請求しようかなぁ(冗談ですよ)。

     

 ちなみに、横浜市が視察受け入れを有料化するのは、先進事例25事業に関するもの。本年度はこの25種類に関する視察調査だけで、約600件の視察団を受け入れたとのことです。たしかに、これだけ数が多いと、業務にも支障がありそうだし、仕方ないのかな。

 ちなみに、横浜市長選は3月12日告示、27日投票とのこと。横浜市の中田市長は、うちの区長さんと同じ松下政経塾出身だけど、お互い「全国初」が大好きみたいですね。
3/08
 恒例になっている街路樹の剪定作業が行われてます。

 写真のように伸びすぎた枝を切っていくわけですが、ただ伸びた枝をただ切り落とすだけではなく、病害虫を考慮したり、景観や落葉への配慮をしながら切っていきます。

 写真のけやき並木1本あたりのコストは約31,000円。なかなか管理するのもたいへんです。

 街路樹の剪定には、枝を切る人だけでなく、木の下で交通整理するガードマン、クレーン車を運転する人など、多くの人の手がかかっているんですね。

 いまは禿げているケヤキだけど、これから緑が生い茂ってきます。1ヶ月後には八重桜とのコラボネーションを観賞することができます(→2005年4月19日の日記へ)。
3/06
 いよいよ税金もコンビニで払えるようになります。規制緩和です。

 うちの区では、すでに国民健康保険料について、コンビニで払うことができるようになってます(→2003年6月1日の日記へ)。なんでも最近では全支払件数の42%がコンビニ経由で収納率の維持向上に威力を発揮してます。「便利さ」が高く評価されたみたいですね。

 ちなみに、うちの区がコンビニ側に支払っている手数料は、支払い1件あたり税抜55円と、コスト的には安くないのだけれど、このようなデータを見ると、滞納防止になかなか大きな役割を果たしていると言えそうです。

 そんなわけで、新年度からは、国保料だけではなく、その他の区税(区民税・軽自動車税)についても、コンビニの窓口で支払うことができるようになります。

 もっとも、コンビニの店員さんに自分の納税額がわかってしまう(・・・ということは、だいたいの所得も想像できてしまう)のも事実なので、ご利用は自己責任で。
3/04
 写真は、うちの区のコミュニティバス。先月スタートしたコールセンター(いつでも電話サービス)の電話番号を宣伝するラッピングバスになってます。

 目立つのは事実です。でも、なんの宣伝だか、よくわからないとの意見も・・・

 その影響かもしれないけれど、このラッピングバスの広告には「知りたいことがすぐわかる」のがコールセンターだと書いてあるものの、実際には開始後数日の評判はあまりよくないです。

 問い合わせに対して、すぐ答えられるように約1,300の想定問答を用意していたそうなのだけど・・・・想定外の質問が連発しているのか、単純な問い合わせに対してですら「たらい回し」するケースも出ているようです。

 問い合わせ回数が増えれば増えるほど、経験の蓄積から回答率も高くなっていくと思うのだけど、利用者数が少ない段階では、想定問答の蓄積が不十分みたいですね。

 ただ、いちばんの課題は、コールセンターの存在がまだまだ周知されていないことかも。あいかわらず従来のお役所に電話をかける人も少なくない感じ・・・思い切って、代表電話の番号をコールセンターの番号(#8800)と同じにしてみたら?と思うのだけど。
3/02
 下の画像は、6月に正式オープンするうちの区の新公会堂

 「区民が創る みどりの都市」っていう区のビジョン(法定された基本構想)にふさわしい区のシンボルとなる建物を目指して、整備されたはずですが・・・

 うだるような夏の暑さ・ヒートアイランド現象・集中豪雨に手こずっている中なのに、またまた極めて環境効率の悪い「ガラス張り」の建物が出現しました。

 省エネや温暖化対策で壁面緑化etcを推進していながら、こんなの平気で建てられちゃうんだもんなぁ。

 こういった課題について、一般の方に「完成した新公会堂はPFI事業で整備されたんです」「正確に言えば公の施設じゃないんです」と言っても、その真の意味を理解される方は、まだまだ少ない気がします。

 PFI事業ってのは、民間が公共事業を行うわけで、行政はそのサービスを一方的に買う立場にあるに過ぎません。というわけで、竣工式も、うちの区長さんは主催者としてではなく、あくまで「来賓」として出席しています。

 それにしても無機質な建物が出現しました。これが、あえて「みどりの都市」を標榜している区のシンボル???

 もちろん、途中でこんなの要らないと思っても、債務負担付きで長期契約(33年契約)を結んでいる関係上、そう簡単にはいかないし、後始末もなかなか厄介です。

 長期にわたる債務負担行為(財政コスト面)から、この公会堂の建設に反対していた うちのひとも、完成物をみて、ただただ呆然としていました・・・・


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